舞台と客席、双方の高い集中力が作り出した静寂が印象的だった。 トゥガン・ソヒエフがミュンヘンフィルと来日。体調が悪く、行くか最後まで迷ったが、なんとかサントリーへ。 本日はブルックナー交響曲第8番一本勝負。水を打ったように静まり返った客席は、…
素晴らしい午後だった。 ブロムシュテットとN響のCプログラム2日目。今回の来日公演最終日なので、心してNHKホールへ向かった。 ブロムシュテットは元気なもので、このCプログラムが一番矍鑠としていた。仕草に余裕があり、カーテンコールでの出入りも多い。…
圧倒されすぎて放心状態である。 ブロムシュテットとN響のCプログラム。シューベルトの未完成とグレートを演奏する豪華な内容。期待してNHKホールへ。 未完成から、厚みのある鮮やかなサウンドが心に染みる。ブロムシュテットは細かく音量を指示し続け、N響…
どこまでもクリアに鳴り響く音楽に酔いしれた。 ブロムシュテットとN響のAプログラム2日目。昨日の素晴らしい演奏の余韻を引きずりながらNHKホールへ向かった。 始まる前から楽員は舞台上で一生懸命さらっている。ウォーミングアップというレベルではなく、…
このような奇跡を目の当たりにすると、言葉が出てこない。こんな日にはどのようなことを書き連ねても無駄だが、一応記録として残しておく。 ブロムシュテットとN響のAプログラム。前評判が凄まじく、チケットは完売。混雑したNHKホールへ足を運んだ。 万雷の…
ベルワルドの第1楽章が終わった時、心に浮かんだ言葉は、wunderbarであった。 ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮するN響B定期2日目、昨日の見事な演奏会に引き続きサントリーへ足を運んだ。 ブロムシュテットが登場すると、拍手喝采になるのは昨日と同じ。…
感無量としか言いようがない。 ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮するN響10月B定期、これを2年ぶりに聴くためにサントリーへ。今日は友人と共に期待して足を運んだ。 ブロムシュテットが現れると万雷の拍手。この時を待ち侘びていた人も多いだろう。コンマ…
ヘルベルト・ブロムシュテットが今年も来日した。誠にめでたい。私は昨年の来日中止で気落ちしており、今年もどうなるか読めず、半分諦めていた。それでもブロムシュテットは強靭な精神力で日本まで来た。これだけでも平伏するしかない。 明日から6公演、期…
圧倒的なマーラーを聴いた。 アントニオ・パッパーノがロンドン響と来日。昨日に引き続き、サントリーへ足を運んだ。 シマノフスキからオケは壮大に鳴り響く。伸びやかな音で、品が良いのは昨日と同じ。ユジャ・ワンが出てきても、そこは一切変わらない。ソ…
実に壮麗な演奏会だった。 アントニオ・パッパーノがロンドン響と来日。今年のコヴェント・ガーデンの来日公演も見事だったので、期待してサントリーへ。 ベルリオーズの序曲から洒落た演奏が聴けるのが、このコンビの魅力なのだろう。力を抜いて、スッキリ…
今日の感銘は、ちょっと言葉には尽くせない。 カーチュン・ウォンと日フィルの横浜9月定期。新シーズン開幕であるとともに、ゲアハルト・オピッツがソリストを務める。両者合わせて、豪華な演奏会になった。 前半はブラームス。オピッツの奏でるまろやかな音…
ティチアーティの非凡な才をまざまざと感じ取れた。 ロビン・ティチアーティがロンドンフィルと来日した。辻井伸行をソリストに迎え、豪華なプログラムを敢行した。 前半はベートーヴェン。辻井でこの曲を聴くのは何回目かわからない。それでも毎回聴き終わ…
15年ぶりの石垣島は様変わりしており、浦島太郎のような気分であった。 8/27-9/3まで沖縄を訪問した。最初の2日間は那覇に一人で滞在し、残りは石垣島で家族と過ごした。幸いにも晴天に恵まれ、穏やかに過ごすことができた。 那覇に到着して、最初に向かった…
ふわふわの世界に浸ってきた。 ふわふわのくま展が日本橋の小津和紙で開催された。春に引き続き、足を運んだ。 今回はウクライナや能登のように、困難に直面している地域を題材にした作品が多かった。苦難の日々を過ごしている人が沢山いる。それを想うとな…
見事なフォーレの《レクイエム》だった。 ミシェル・プラッソンが来日。日本での最後のコンサートを敢行するとのことで、オペラシティへ足を運んだ。 ゆっくりとした足取りで登壇したプラッソン。用意された楽譜を閉じ、立ったまま演奏開始。《マ・メール・…
今日のたい平は最高だった。 久しぶりに横浜にぎわい座へ。祖母と共に暑い中桜木町へ向かった。 林家さく平は最近のこだわりか、以前聞いたのと同じ話。滑り出しとして上々。2番手の林家あずみによる漫談も楽しかった。林家あずみの芸は癖になるというか、気…
臨時のオーケストラで、ここまで充実した成果を出せることは、なかなかないのではないか。 キリシマ祝祭管の東京公演。生で聴いたことがないオーケストラながら、豪華な楽団員一覧を見て、行くことを即決した。その判断は間違っていなかった。 プログラム最…
今学期の課題は全て提出し、夏休みに入った。 とは言っても、卒論は来年1月に提出しなくてはならないので、あまり悠長に構えていられない。適度に休み、体調を整えて、秋学期に挑みたい。 今学期も様々なご指摘を先生方から頂き、自分の至らない所が多々露見…
本日はヴァイオリン教室の発表会があった。折から体調が悪く、不安を抱えていたが、今朝から音を立てて調子が崩れた。何とか立て直し、無理矢理会場へ行って、最後まで弾いてきた。 曲は当初予定から変わり、ブラームスヴァイオリンソナタ第2番の第2楽章にな…
オロペサの歌は正確無比で、なおかつ豊かであった。 METオーケストラがネゼセガンと来日。豪華な演目に期待してサントリーへ。 前半、最初はモンゴメリー作曲《すべての人のための讃歌》が演奏された。静かに始まり、大音響へと向かうのは最近の流行りなのか…
ロイヤルオペラの安定した上演を満喫した。 英国よりロイヤルオペラが来日。パッパーノとの最後の来日ということで、期待して神奈川県民ホールへと足を運んだ。本日の演目は《リゴレット》。 オリヴァー・ミアーズの演出は簡潔なもので、演劇の舞台のような…
今日の日フィルは凄かった。 小林研一郎が日フィルを指揮した。ヴィルサラーゼがソリストとして登場するので、期待してみなとみらいへ。 今日は年の功がなせる技を聴いてきた。ヴィルサラーゼは強い打鍵ながら、全く尖った音は出てこない。まろやかな高音域…
山田和樹が繰り出す、演奏効果抜群の時間だった。 山田とモンテカルロフィルが来日。藤田真央をソリストに迎えて、巡業していた。本日、みなとみらいホールが最終日。 山田も藤田も、時に大見得を切りながら、劇的に演奏する。それは両者に共通していて、あ…
笑いに満ちた寄席であった。 雨の中、浅草演芸ホールへ。少し空席はあるが、昼の部から大賑わいであった。 昼の部のトリは林家木久扇。落語は無く、思い出話を聞く会になっていた。それでも笑い話は尽きず、和やかな雰囲気で終わった。木久扇にはまだまだ元…
ふわふわのくま展が日本橋の小津和紙にて開催された。一年ぶりに小津和紙のギャラリーへ。 今回のテーマはデンマーク。カレンダーやネットで見た絵から、新作まで様々並んでいた。目を引くのは食べ物の絵が多いという印象。開場時間から、ギャラリーは沢山の…
誠に大人なシューマンだった。 エッシェンバッハがN響に客演。久しぶりに聴きに行った。 前半から内声の際立った音の塊が耳にぶつかってくる。このような音は録音ではなかなか難しい。生演奏の醍醐味だろう。ソリストのソルターニは艶やかな音質で安定した演…
明日より新学期が始まる。 今年度は卒業論文を書かなくてはならない。ゼミにも参加する。この2つが不安だが、なんとかなるだろう。 今年度も弊学の充実した授業を受けられる。残念ながらアクシデントもあり、思うように履修が組めなかった。私の体調も考慮し…
世紀の狭間で生きた作曲家たちの佳作を、上品な演奏で聴いた。 ライナー・ホーネックと菊池洋子による演奏会。東京文化会館小ホールにて開催。私の東京春音楽祭は、このコンサートにて開幕を迎えた。 前半はモーツァルトとシューベルト。両名とも、まろやか…
今日は人が少なく、穏やかな寄席であった。 浅草演芸ホールへ。今日は随分寒い浅草であった。 今日は調子があまり良くない。そのため大笑いすることは少なかったが、充分楽しめた。古今亭寿輔の静かに笑いが来る落語が最高。浪曲もあったが、こんなに浪曲が…
日本にとって「沖縄」とは何か。そのことが常に問われている。 新崎盛暉 諸見里道浩 謝花直美 松元剛 島袋良太 前泊博盛 亀山統一 仲宗根將二 大田静男 2023 『観光コースでない 沖縄 第5版』 東京:高文研 こちらの本を読了。日本の暗い歴史を見ることにな…