KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

フォーレ四重奏団

白熱のブラームスに心沸き立つ時間となった。

フォーレ四重奏団が来日。どのような演奏をするかと期待してみなとみらい小ホールへ足を運んだ。

音響抜群のみなとみらい小ホール。その響きを存分に活かしてマーラーを演奏した。音そのものも大事だが、静寂も要求される曲。静寂を味わうのにふさわしい、艶やかな弱音が光る演奏であった。

フォーレ四重奏団の美質が一番良く出る、フォーレの曲も演奏された。フォーレ四重奏団の演奏は、磨き抜かれた美音を味わえるが、それがハッキリと分かる見事さであった。

後半はブラームス。静寂、美質、そして熱狂と、フォーレ四重奏団が出来ること全てが表出していた。豊かな響きの第3楽章から、血湧き肉躍る第4楽章まで、全てが理想的であった。ヴァイオリンが際立って聞こえ、安定した弦楽が楽しめる。ピアノが全てを覆い隠すことも無い。シェーンベルクの持った懸念も、この演奏なら無意味になりそうだ。

喝采に応えてアンコール3曲。お客も大満足の様子。充実した日曜日の午後になった。