KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

ライスキン/かなフィル

本日は神奈川フィル10月定期。みなとみらいホール改修中、神奈川県民ホールで開かれる最後の定期となった。有名曲が並ぶプログラムによるせいか、1階席が大入りであった。

指揮はダニエル・ライスキン。一言で言えば、非常に良質な演奏会であった。ライスキンは気を衒わず、オーソドックスな解釈に終始する。それは決して悪いことではなく、音楽の流れが良い演奏になった。

ドヴォルザークで顕著であったが、かなフィルからスラヴ風の仄暗さを引き出すことに成功し、コンパクトに弦を鳴らしながら、安定した音楽造りとなった。かなフィルも各奏者が健闘したため、ライスキンの音楽を共に表現する意志を感じられた。

丁寧な、力強い演奏により会場は盛り上がり、大きな拍手が贈られることになった。できるならもう一度聴きたい指揮者である。