KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

クリスマス会

昨日は通っているヴァイオリン教室のクリスマス会があった。私はブラームスヴァイオリンソナタ第1番第1楽章を演奏した。

本番の機会は年2回あり、夏の発表会は先生の出す課題をしっかりこなす場である。クリスマス会はいくぶん気楽に、弾きたい曲を自由にリクエストして演奏する。私も昨年第2番を演奏したため第1番をリクエストして、それが通ったのだが、相当な難曲なため難儀した。

演奏は大体上手くいったのだが、途中でミスしたりすると、音楽の有機的な流れが消えかけてしまう場面があった。そうすると私の目の前に見えているブラームスの顔も消えかけてしまうのだが、そのような時ほどブラームスに申し訳ない時もない。難所もなんとか通りすぎ、第2主題をなんとか音楽的に弾けたので良しとする。

ブラームスソナタはヴァイオリンもともかく、ピアノが鬼のように難しい。国内コンクール優勝歴のあるピアノの先生ですら難しい内容であるようだ。ピアノパートだが、ブラームスはおそらく自分で弾く前提で書いている側面はあり、ヴィルトゥオーソであったブラームスの真骨頂が見られる。

ヴァイオリンパートも相当に難しい。プロですら相当難儀することは容易に想像がつく。ヨアヒムみたいな名手が弾く前提なのだろうから当たり前と言えば当たり前なのだが。

ペルチャッハで生み出された美しいソナタの世界に分け入ったのは良い経験であった。1878年ブラームスの心の中に入り込んだような気分である。

今日はささやかながら人生で一番良い舞台であった。来年は課題がどうなるかわからないが、今日のことを活かして一段先に進める見込みは立ったようだ。