河合秀和 1979 『チャーチル--イギリス現代史を転換させた一人の政治家』 東京:中公新書
こちらの本、ずいぶん前に読了していたが、思い立ってブログ記事にしてみた。
ウィンストン・チャーチルについて書かれた評伝では、かなりニュートラルなもので、事実関係を列挙していくことに重点が置かれている。そのため出版からある程度時間が経っているが、今日でも十分参照価値のあるものとなっている。
チャーチルは首相就任後のことがよく注目されているが、チャーチルという人物を評価するうえで重要なのは、自由党から保守党に帰ってきた頃だろう。
チャーチルの研究はまだまだ政治学の側でやるべきことが多いだろう。歴史学の側に「イギリス現代史」を引き受ける準備が出来ているかが問われる。