KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

パーヴォ・ヤルヴィ/チューリッヒ・トーンハレ

パーヴォ・ヤルヴィチューリッヒ・トーンハレは、天下を取れると確信した。

パーヴォ・ヤルヴィがトーンハレ管と来日。CDでしか聴いたことが無いが、抜群の出来の演奏をするコンビであることは認識していた。期待してサントリーへ。

今日のブラームス交響曲第1番は、交響楽の愉悦の極みであった。ヤルヴィは長いこと奇抜さを封印し、N響とも安定した演奏をすることが多かった。今日のトーンハレはどうか。切れ味抜群、緩急強弱自在、まさにパーヴォの世界であった。昔のヤルヴィが帰ってきたようで、何だか懐かしい気分にもなった。トーンハレもオーボエが極めてまろやかな音を出し、オーケストラとして滑らかで美しい音であった。そこにヤルヴィの独特の解釈が乗る。こんな熱量と美しさが同居するブラームスが聴けたのは僥倖としか言いようがない。極めて幸せな時間であった。

ブロムシュテットが来なくて項垂れていたが、凹んでいる場合では無いとヤルヴィに教えて貰った気分。実に愉快であった。