KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

山田和樹/バーミンガム市響、樫本大進

ある意味すさまじいラフマニノフであった。バーミンガム市響が来日したため、サントリーへ向かった。

樫本大進ソリストに迎えられてブラームス。1stヴァイオリンが14人いる大きな編成で演奏した。樫本は安定した、輝かしい音でまとめた。いつも通りの高い腕前である。問題はオーケストラだ。ブラームスの協奏曲は、「交響曲的」と言われることがある。しかしそれは書法の問題で、編成が大きいことではないだろう。挙句に鳴らしすぎであり、ソロをかき消してしまう場面も散見された。樫本はかなりの音量で弾いている。それなのにそうなるのは、明らかに指揮者に問題があるだろう。

前半に問題と感じたことは、後半のラフマニノフで長所として現れた。第3楽章にて山田は全ての旋律をたっぷりと歌わせ、クラリネットはビブラートをかける。大編成のオーケストラは大きく鳴り響き、雄大な世界を披露した。今時こんな濃厚なラフマニノフは珍しいのではないか。盛大に盛り上げて終演。

カーテンコールは湧きに湧いた。本日のMVPは1stObであろう。芯の通った美しい音であった。

あまり言いたいことがまとまらないのでこの辺で。