KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

ロイヤルオペラ、リゴレット

ロイヤルオペラの安定した上演を満喫した。

英国よりロイヤルオペラが来日。パッパーノとの最後の来日ということで、期待して神奈川県民ホールへと足を運んだ。本日の演目は《リゴレット》。

オリヴァー・ミアーズの演出は簡潔なもので、演劇の舞台のような仕上がり。歌手の演技もそれに伴い、演劇を観ているような印象を受ける。その原因はおそらく明暗を明確に描き分ける演出の姿勢だろう。イギリスのオペラ座がこのように上演するのは、歌と劇の相克を考えた際に、意義深いことかもしれない。

歌手陣のレベルはやはり高く、声がよく通る。パッパーノ率いるオーケストラの状態は安定していて、木管楽器の音が3階までしっかり届く。派手さはないが、見事な舞台であるため、安心して観ていられる。コヴェントガーデンの底力に敬服した。

英国のオペラ上演、その実力の一端を見た気がする。来週の《トゥーランドット》も楽しみにしている。