恐ろしい歌手と指揮者が揃ったもんだと感心した。ローマ歌劇場が来日して《トスカ》を上演。神奈川県民ホールは活気に満ちていた。
最初にビックリしたのはマリオッティの指揮。その時々の歌い手に合わせた音量調整を完璧にこなす。ほんのわずかな差でしかないのだが、その細かさが音楽に熱量を吹き込む。これだけの指揮者はなかなかいないだろう。
ヨンチェヴァとグリゴーロの主役2人は声量充分。声が大きいだけでなく、艶やかな声質が耳に心地よい。客席を沸き立てる力にビックリすると共に、感服した。
これだけのプロダクションを見られるのは嬉しいことだ。明日の《椿姫》も期待大である。