KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

カーチュン・ウォン/日フィル、小菅

久しぶりに父と日フィル横浜定期へ。カーチュン・ウォンの究極的なロマンティシズムを浴びた。

定期会員券を持ちながら、だいぶ間が空いてしまった横浜定期。調子がイマイチながら、みなとみらいホールに足を運んだ。

前半は小菅のソロでラフマニノフピアノ協奏曲第3番。力強く正確なタッチで演奏する小菅の胆力に驚くばかり。ウォン率いる日フィルも明快な処理でピアノと渡り合った。

後半は交響曲第2番。これが超絶的名演であった。ウォンの的確なバトンにオーケストラが120パーセントの力で応える。伸縮自在のリズム処理ながら、日フィルは一糸乱れずついていった。安達率いるヴィオラパートの厚みのある音が全体を引き締めていた。その上でヴァイオリンが旋律を最大限の美しさで演奏する。このようなロマン溢れる演奏をしながら、流れが停滞することなく最後まで突き進んだのはさすがとしか言いようがない。

演奏後の扇谷コンマスとウォンの屈託のない笑顔が今日の全てを物語っていた。このコンビはもしかしたら天下を取るかもしれない。最高に楽しい、充実の時間となった。