KeiYamamotoの雑記

考えたことや見て聴いたことを綴ります

小泉/神奈川フィル

みなとみらいホールで神奈川フィルが定期を開くのは2年ぶりである。閉鎖前も小泉の指揮だったが、再開も小泉であるところに神奈川フィル事務局の心配りを感じる。

前半はオネゲル。これが大当たりであった。引き締まった小泉の音楽がそこにある。冷徹な音楽を丁寧に進めながら、静謐な弱音から大音響までバランスよく完成させた。

休憩を挟んでベートーヴェン。オールドスタイルのベートーヴェンであることに違いはないのだが、あまり古さは感じなかった。第1楽章は3つで振る上に、コーダのトランペットの改変は慣例通り。テンポもそんなに速くない。しかし輝かしい響きが心地よく、それがこの演奏を現在でも通じるものにしている。

充実した演奏を披露して幕。みなとみらいホールでの定期演奏会再開にふさわしい、神奈川フィルの実力を最大限に発揮した演奏会になった。