8/26の19時から、松本のキッセイ文化ホールにて、シャルルデュトワ指揮サイトウキネンオーケストラを聴いた。
会場は大入り満員。フェスティバルの2年ぶりの開催に聴衆の期待値も高かった。
デュトワが出てきた時から大きな拍手が沸き起こった。武満が始まると、笙の魅惑的な音が会場を満たした。弦の立ち上がりも上々であった。
2曲目はドビュッシー。めくるめく鮮やかな音が手を変え品を変え登場し、音の万華鏡であった。
いよいよ後半はストラヴィンスキー。冒頭のファゴットから文句なしに好感度の高い演奏が繰り広げられた。木管も金管もそこにあるべきところになめらかな音を当て、弦が活力ある透き通った音を提供した。ゼーガースのティンパニは全体を俯瞰してピッタリと音を出す。デュトワのマジックにかかったオーケストラが大音響ながら、決してうるさくなく適正なバランスで音楽を作り上げた。デュトワは以前より振りが小さくなったが、その音楽は衰え知らずである。
万雷の拍手に応えてソロカーテンコール。次に小澤征爾とその孫が登場し、オーケストラ団員勢揃いで2回の盛大な参賀となった。小澤征爾の無事が確認できて何よりである。
充実のフェスティバルに心躍った一晩になった。来年は何をやるか、楽しみである。